知識ゼロからはじめるローコーディング開発

Power Platformでのアプリ開発について、いろいろと書きたいと思います。

Power Apps で安否確認訓練アプリを作る①

地震や台風など災害が起きたとき、安否確認というのがあるのですが人数多い組織だと電話やメールでは時間もかかって大変ですよね。なので、「これをアプリにすれば楽になるのでは!」ということで、Power Apps で作ってみました。
今回作成したのは安否確認の「訓練」アプリなのですが、実際に災害が起こったときに直ぐにアプリで報告出来るようになるためには、日頃の訓練の方が大事ですよね。このアプリは本番でも使えると思いますのでぜひ試してみて下さい。

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今回も少し量がありますので、いくつかのパートにわけて書かせてもらいたいと思います。今回は訓練メールを送るところまで作ってみましょう。

 

データソースは Dataverse を使用します。Dataverse を利用するには Power Apps の有償ライセンスが必要になりますが、開発者プランでも試せます。

Dataverseでのテーブルの作成の仕方は下記リンクを参考にして下さい。

テーブルの内容は下図を参考に作成して下さい。

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こちら画面一覧です。9画面あります。メニュー画面があり質問画面が4種類。報告画面、報告状況一覧、報告状況一覧詳細、訓練メール送信画面です。

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メニュー画面はこのように設定します。ボタンが丸いですが、プロパティをサイズ幅:250、サイズ高さ:250、境界半径:200で設定すると図のようなカタチにすることが出来ます。

状況報告のボタン[Sc1_Button_1]の押した時のアクション[OnSelect]ではこれから作成する報告画面の入力内容をクリアする操作をセットしています。Set関数で変数をクリア。Reset関数で入力フォームを初期値に戻しています。変数やコントロールの名前は後の手順で出てきますので、エラーが出るとは思いますが、まずはこのまま入力しておいてください。

ボタン[Sc1_Button_2]と[Sc1_Button_3]は別画面への移動するアクションを設定します。

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訓練メールを送信する画面を作成してみましょう。画面デザインは基本自由ですが、下図を参考に作成してみてください。このアプリの操作に関わる箇所のみ解説したいと思います。

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テキスト入力[Sc9_TextInput_1]はメールタイトル用の入力フォームです。訓練メールを素早く送るためにも、あらかじめ初期値にセットしておくと良いですよね。今回は"【訓練】安否確認の訓練です。"とセットしています。

テキスト入力[Sc9_TextInput_2]はメール本文用の入力フォームです。プロパティで複数行入力出来るようにしておきます。こちらも初期値にあらかじめメッセージを入れておくと良いと思います。


ボタン[Sc9_Button_2]はメールの送信ボタンです。プロパティを設定する前に、コネクタ「Office365Outlook」をメニューの「ビュー」から「データソース」を選択して追加しておきます。メールの設定は下図を参考にして下さい。[メールアドレス]は送信先のメールアドレスをセットします。予めOutlookメーリングリストを作成しておいて、そのアドレスをセットしておくとメンテナンスが楽だと思います。


[アプリのURL]はアプリの詳細から確認することが出来ます。WebリンクにあるURLをセットします。URLの周りにある<>はHTMLです。「<br>」で改行。「<a href=」で設定したURLへのリンクが表示されます。

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ボタンを押した後にメニューに戻るようNavigateもセットしておきます。ボタン[Sc9_Button_1]はメニューに戻るアクションをセットします。

 

設定が出来たらプレビューを実行して「送信」ボタンを押して訓練メールを送信してみましょう。下図のようにメールが受信でき、リンクから Power Apps アプリが起動出来れば成功です。

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さて、今回は一旦ここまでです。次回は質問画面と報告画面の作成の仕方を解説させて頂きたいと思います。